前日、天気予報は雨。あいにくの台風に見舞われて着ていく予定だった着物をあきらめて洗濯の簡単なポリエステルの着物を着ていく予定だったのですが。。。
国立劇場は沢山の観客で賑わい、晴れ渡った空の中、綺麗な着物を着た人が
劇場にもチラホラみえておりました。
文楽を観るのは二度目なのですが前回の『義経千本桜』に比べると私には少し内容がわかりにくかったようですが人形の動きや音楽を聴いていると心がはやりました。
本日の演目は『近頃河原の建引』『本朝廿思考』間に珍しい人形遣いの襲名披露の口上がありました。きつねが出たり猿が出たりするシーンなどがあって大変面白かったです。
中でも始めの演目の『近頃河原の建引』は人を殺めてしまった男と遊女の恋の話しでドラマチックでした。劇中で歌が入ったと思うのですがそれが印象的でした。
『本朝廿四季』では狐の通力が宿った八重垣姫が橋の上から川を見下ろし川に狐の姿が映ったようになっていたり狐の動きがとてもしなやかで観ていて楽しい演目でした。
観劇の後、劇場裏を拝見させていただきました
舞台の背景になる大きなパネルや奈落の底などもみせて頂きました。廊下には所狭しと俳優であるお人形たちがおとなしく並んでおりました。
人形の表情は舞台の上で幾重にも変化して見えるように表情に魂がこもるようなことのないように人形師の方は苦心して作っておられるそうです。
できるだけ個性のでないように、無表情に作るのはとても難しいことだと思いました。
髪結いさんの部屋では髪の材質などのお話も聞けました。人形の頭部の構造はバラバラにできていて顔の面に頭の部分を釘で打ち付けることを知りました。釘で打つので穴があいてしまうそうです。
国立劇場の皆様、今回も快く迎えて下さりありがとうございました。